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コラム

Jo女子 伊織さん

女装男子のみならず、どんなジェンダーについても寛容な伊織さん。モデルとしても活躍する傍ら、新宿3丁目でバーを2店舗経営する経営者でもあります。
今回は、アクティブでポジティブな伊織さんに、女装男子についての考えや、経営者として思うことなどを伺いました。

伊織さんは女装男子について寛容ですよね、それは何故ですか?

好きな格好をして楽しむのって、いいんじゃないの、って思います。
男性とか女性、こうあるべき、ということに疑問に思っている人も少なからずいるだろうし。
男性だけど格好は女性がいい、という人もいるだろうし、女性でも格好を男性っぽくするのが好きな人もいるだろうし。
ファッションの延長線上として、性別関係なく、服装とかメイクの好みがあるっていうのはアリなんじゃないかな、と思うので。
そういう私の考えに対して自然とそういう友達だったり、お客さんだったり、ファンの人が集まってくれて。気付いたら私はそういう自由な環境にいた、って感じですね。
私自身も性別がはっきりしている方じゃないし、恋愛対象も、割となんでもいいって感じなんですね。


女装男子はアリですか?

アリだと思います。軽く女装の趣味がある人とは付き合ってたこともあるし。それはそれで楽しかったです。
もし付き合ってる女装男子と体型が近かったら、服とかメイクとか色々共有できたりするし、あとやっぱり、一緒に同じ目線で物事を楽しめる、みたいな。
私はもともと女性も好きな方だから。同性といて良かったこと、異性といて良かったこと、両方あって。それを考えると女装って両方の良さがあるのかな、って思ってて。

女装する人って、女の人の大変さがわかりますよね。

そうそう!例えばなんだけど、一緒にいる女の子が高いヒール履いてるのに歩くのが速い男の人とか、もし自分がスカート履いてヒール履いてみたら、それがどのくらい厳しいかってわかるかもしれないし。
私は高いヒール履くのが日常になってるからあんまり辛いとは思わないけど、多分男の人が初めて履いたら…びっくりしますよね。早足で歩くのって、多分10年20年くらいヒールで歩いてないと無理だと思います。


バーを経営していて楽しいことや大変なことは?

こうやって人と話していたり接客したりすることが自分には向いてるかな、と思います。心が折れて辞めたいと思ったことはないです。辞めて何ができるのか?って考えても、何も思い浮かばない。それって逃げ道がないってことかもしれないけど、逃げ道がないってことは、私にとっての天命なのかな、って思って受け入れてます。

女性に女装男子をおすすめするポイントってありますか?

同性に近い感情のシェアができるっていうのはありますよね。
あとは、100%常に女性ではなくて、男性の面も持ってて、A面B面どっちも持っているっていうのは女装男子のいいところなんじゃないかな、と思います。
女性同士として楽しめる部分と、異性として楽しめる部分があるっていうのが一番の魅力だと思いますね。

あと、女装ってある程度お金がかかる趣味でもあるので、結構仕事できる人だったり、しっかり仕事をやってきた人が多いイメージがあって。女装でバーに飲みに来てくれる人って、なんやかんやで羽振りがいい人が多かったり、自立している人が多い感じがしますね。
女装するって、気持ちのメリハリがつくじゃないですか。自分の働く時間と遊ぶ時間のスイッチがあって、お金の管理の面でもしっかりしているイメージがありますね。そういう意味では女装する人ってしっかりしている感じがします。


自分にとって女装男子って、同性同士って感じで。自分を男性目線で「女」として見ない感じのフラットな関係性って自分にとって楽でしたね。
「女」を売るのがつらい、「女」を売らないようにしているのに「女」って見られてつらい、とか、そういうのがストレスになる女性もいるんです。頑張っている女性ほど「女」としてカテゴライズされるのが嫌だと思う人って結構多いと思うんです。そういう人は、女装男子とか、ノンバイナリーとか、そういった性別を気にしない空間で恋愛だったり交友関係があったりしたら、少しは気持ちが楽になるんじゃないかな、と思います。

最後に一言お願いします。


今日は性別は忘れたいな、と思う日もあると思います。
こういう日もあるしこういう日もある、って、いろんな選択肢が持てるのは逃げ場があるのに近いものだと思うから、それで生きることが少し楽しくなったり、気が楽になる人が増えたらいいな、と思います。

今回のJo女子:伊織さん




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